第22回 新顔野菜、知ってますか?

11.紅芯大根(青皮紅芯大根)

青皮紅心大根又は紅芯大根は中国から導入された品種で、

その名前の通り、外側が丸みを帯びた小ぶりの青首大根の

ような色合いで、中が鮮やかな紅色をしている大根です。

中国では「心里美(シンリメイ)」と呼ばれ、

祝い事の時に使うことが多いようです。

また、生で食べられ、外側と中の色が違い見た目にも綺麗な事から、

カービング(飾り細工)にも用いられます。

浅漬けなど漬物にすると色が全体に周り、赤い漬物に仕上がります。

青皮紅心大根は辛味が少なく、ほんのり甘みと少し苦味がある大根です。

煮物より生のままサラダや浅漬けや甘酢漬けなどに向いています。

パリッとした食感と綺麗な色合いを楽しみましょう。

一般的な大根と比べ水分が少なくみずみずしさはありませんが、

その分コリコリした食感が楽しめます。

 

12.赤長チコリ(アンディーブ)

ヨーロッパ原産の野菜で、もともとは苦味がきついのを、

日に当てず白く栽培する事で美味しく食べられるようになった野菜です。

食べるのは芽の部分になります。

チコリーの仲間は非常に多く、リーフチコリーまたはサラダチコリーと

呼ばれているもの、イタリアでラディッキオと呼ばれているものも

同じ仲間です。ここで紹介している、先が尖ったキャンドルの炎の形をした

タイプはベルギーチコリーとも呼ばれています。

チコリー(アンディーブ)は歯ざわりがよく、かすかな甘味と

少しの苦味があり食欲をそそります。

ベルギーやオランダで盛んに栽培されていて、日本でもまだまだ生産量は少ない

ですが北海道などで栽培されています。

チコリー・レッドも最近では国産物が出回り始めています。

 

13.パレルモ(スイートペッパー)

イタリアンタイプのパプリカで、スイートペッパーという

呼び名でも扱われています。「パレルモ」と言う名前はイタリアの

シチリア島北西部の都市の名前にちなんでいます。

パレルモはかなり大きく、長さ20cm前後にもなります。

形は万願寺唐辛子のように首のところにくびれがある傾向にありますが、

万願寺唐辛子よりも肉厚で、パプリカと同じくらいの厚みがあります。

赤く熟すほど糖度が高くなり、真っ赤になったものは

糖度10度前後にもなります。食べてみると噛んだ時に心地よい歯ざわりがあり、

しっかりと甘みが口に広がります。苦味はほとんど感じられません。

生のままサラダ、中に詰め物をしてオーブン焼き、ムースにと

いろいろな料理に使えます。

 

今回はここまでです。次回で最後です!